2020年09月20日 愛知県あま市 N様からのご紹介

そろそろ冷蔵庫がやばいなと思って、駅前の家電量販店をいろいろ下見していたら、給湯器が壊れてしまった。
昼中にシャワーを浴びている時には何ともなかったんですけど、夕方、お風呂の湯を貯めようとすると、エラーの表示が出て、止まってしまう。何度やっても、繰り返しでね。

ブオオオオオオオオオオン、プスンと給湯器の音も、何だか、途中で勢いが止まってしまう。

こりゃ、ダメだなと思うんですけど、給湯器なんて、これまでの人生の中で一度も壊れたことがなかったから、どうしたらよいか分からない。少々焦りますわな。

うちの給湯器はリンナイ製で、故障したらここにお電話という感じで、本体にフリーダイヤルの電話番号が書いてあったので、掛けてみると・・・翌日、サービススタッフさんが来てくれることになった。

電話口で相手の方は、“翌日参ります”と軽く言うけれど、こっちとしては、少し愕然としてしまうわけでして。今夜のお風呂どうしようってね。
スーパー銭湯に行くという手もあるけれど、まだコロナが怖くて、ちょっと行きにくい。私一人ならともかく、家族全員となると、友人の家にお風呂を借りに行くわけにもいかない。

で、鍋、やかんを使って、ガスコンロで湯を沸かす。その湧いた湯を台所から風呂場まで持って行って、湯船に注ぐ。
もちろん、熱湯のままでは湯船を傷めるので、水で温度を薄めつつ・・・そんな行動を6往復ぐらいする。
そこまでしても、家族全員が入るには十分なお湯の量ではないので、ちびちびとぬるい湯で身体と頭を洗うのでありますよ。
湯船に浸かる余裕はなく、なんかね、石鹸で洗っても、身体の脂が落ち切っていないような感じなのですよ。

その晩、ネットで給湯器の故障について調べてみると、実は即日対応の業者さんは多くあることに気付いた。給湯器というか、ガスって、ライフラインだもんね。
そりゃね、翌日の対応じゃね、ちょっと困ることも多いんじゃないのって思えたりもする。 

1日経って・・・給湯器故障から2日目の午後、修理のサービススタッフさんがうちにやってくる。若い人当たりの良いお兄さん。
にこにこってとしていてね。挨拶も爽やかで、話す感じも軽やか。給湯器の故障具合を見て、“これは点火不良ですね”って。
よくある故障のパターンのようでしてね、点火状態を上手く維持できずにいるそうで。
で、前面を外し、点火センサーを取り出して、針金のような先っぽを紙やすりで磨きだす。
点火センサーの先は、細い特殊な金属でできていて、いつも給湯器の火の中に突っ込まれている状態になっている。
温度ではなく、火の中に起こる微量な電子を感知して、火が点いている状態なのかを読み取っているという。
で、その針金のような部分が汚れたりすると、上手く作動せず、点火不良を起こすということなのだそうだ。

なんだ、そんなことか。
スタッフさんは、そんなことをしっかり説明してくれるほどに余裕が感じられた。私もこれで今夜はお風呂に入れるとほっとしていた。
で、磨きあがったセンサーを再び本体に取り付けて、水を流してみる。ボッと火が点いて、お湯を威勢よく沸かしているのだが・・・ブオオオオオオオオオオン、プスン。

火の勢いが止まり、また同じエラーメッセージが出てきた。あれ?
スタッフさんも、私も目を疑う。何度やっても同じ。

スタッフさん、「あれ、おかしいなぁ・・・。」
私とスタッフさんの、それまでの楽観ムードは一気に雲行きが変わってきて・・・
スタッフさんは、「待てよ、ということは、ここかな・・・」とか言って、他の場所を調べたりする。
その言動に、私は“これはダメだな”と悟る。

結局は基盤がやられているとのことで、交換すれば直るのだが、どうも会社の在庫を調べると、私の給湯器は古くて、もう基盤が無いらしい。
直ろうが、直るまいが、修理の出張費というものは掛かるらしく、6,000円。だから、若いスタッフさんはバツが悪そうになる。申し訳なさそうになる。

で、私も頭の中は、さっそく次の手として、急いで交換を視野に入れて行動せねばならないのだが、せっかくだから、スタッフにどういう買い方をしたらいいのか聞いてみることにした。
前の晩はネットでいろんなサイトちらりと見てみて、聞きたいことが多くあり・・・

“ネットでは、50%とか、多いと80%オフなんて多くありますが、そんな価格が当たり前なんですか?”

このお兄さんによると、給湯器の定価は高くてびっくりするが、定価で売っているところなんてほとんどないのだという。
多くのお店が割引して売っているが、正直屋とか、大問屋といった会社が昔からかなり安売りをすることで業界では有名らしい。
その辺りになってくると、値段にあまり差はないのだそうで。
このスタッフさんの所属するリンナイのグループ会社でも、ある程度割引して販売しているという。

“即日対応というお店があったりしますが、本当にすぐにやってくれるのですか?”

これに関しては、お兄さんは知らなかったようで、逆にびっくりされましてね。
このスタッフさんの会社では、発注をかけて、届いてから、取り付け工事に掛かるので、1週間ぐらいかかるとのこと。

もし即日対応してくれるお店があるのなら、そちらにお願いした方がいいですね、ですって。
なかなかいい人。

“正直屋というお店のテレビCMで、見積もりは3社以上から取ってください、と言ってますが、皆さん、そんなことしているのですか?”

このお兄さんの経験談として、あるお婆ちゃんが、給湯器が壊れて、5、6社にも見積もりをお願いしたという。

そこで時間が掛かったらしく、見比べて発注を決めたらしいのだが、季節が12月と年末で製品が届かず、年を越されたと。
結局、壊れてから一ヶ月以上待たされたそうだ。12月って寒いのにね。
給湯器無しはしんどかったでしょうね。

なるほどね。
高額な買い物だからしっかりと調べて見極めたいのだけれど・・・
そんな悠長に待ってはいられいという状況なんでしょうね。

いや、ほんとね。このスタッフさん、直らなかったのに、6,000円もらうのが申し訳ないのか、いろいろと給湯器業界のことを話してくれましたね。
まぁ、これはこれで、こっちとしては納得できるための良い情報が手に入ったなと。 

サービススタッフさんが帰った後は、さっそく、ネットで検索してお店を調べ・・・でも、本当に多くてね、どのお店も安い。
まあ、とりあえず、名前も挙がっていた正直屋と、キンライサーという2店で見積もりや何日ぐらいで工事してもらえるのかを聞いてみた。
3社から見積もり取っている余裕は私にはないですね。
だから、2社で。なぜ、キンライサーというお店にしたかというと、即日スピード対応が強く打ち出されていたからなんですよ。

ネットのフォームで申し込み、営業さんと電話で話す。

値段は、正直屋の方が、5,000円安かった。
日にちを指定しなければ、10,000円安い。

でも、正直屋は日にちがかかりそうだった。
まず下見があって、そこで、打ち合わせがあって、そこから製品の発注があって・・・
最短でも3,4日はかかりそうな話だったですよね。

一方、キンライサーは、今使っている給湯器の型番を伝えたら、その後継機種を薦められ、まぁ、それでいいですとなると、あとは取り付ける場所の写真を何枚か送ることで、最短翌日には工事ができるという。
ただ今回は、翌日が日曜日で、日曜日はもう工事が埋まっているので、火曜日になるという。
なぜ、キンライサーが速いかというと、在庫があるからだそうだ。

このキンライサーというお店はリンナイとノーリツのメーカー2社の製品しか扱っていない。
選べないけど、良く言えば、機種が限られているので、在庫を抱えられるのだそうだ。
ただ、リンナイで何の申し分も無い私にとっては、ちょうど良い話なんですけどね。

でね、比べてみれば、5,000円も惜しいけど、お風呂のお湯張り作業からは早く解放されたかったので、キンライサーにお願いすることにしたのですよ。

その後、工事までの3日間は、ガスコンロで、鍋、やかんでお湯を沸かし、お風呂場に持っていて、湯船に入れるのを繰り返す生活が続いたのですよ。
夕方になると、家中がお湯沸かし体制に入ってね。
でもって、ちびちびとしか湯を使えず、ほんと行水ですよね。

これね、ほんと給湯器が壊れたのが、9月でよかったですよ。
冬だったら、お湯を湯船に注いで、次のお湯を鍋、やかんで沸かしているうちに、前のお湯が冷めてしまって・・・寒くて、身体を洗えなかったでしょうね。
そうなったら、さすがに銭湯に行くしかないのでしょうけど。

で、火曜日の朝、ハイエースがやってきました。
午前中に完了させたかったので、9:00過ぎに来てもらう予定だったが、9:00前にはやってきましてね。
私がサンダルを履いて、ちょうど可燃ごみの袋を出しに歩き出したところで、白いハイエースが家の前に止まった。
挨拶をされ、えっ、もう来たの、って感じでね。

ベテランの職人さんなんでしょうね。
手際よく、ちゃちゃっと交換してくれましたよ。
そりゃ、修理より、交換の方が早いわな。

同じでリンナイで後継機種なので、サイズもほとんど同じですしね。
機能も同じですし。
まぁ、この職人さんにとっては、お茶の子さいさいな仕事の部類なんでしょうね。

この職人さんが、支払いの時に、請求書と一緒に、キンライサーの会社の紹介パンフレットなども手渡してくれて・・・
キンライサーというのは、“近畿ライフサービス”を短くしたものらしい。
私はすっかり、お湯を意味する英単語か何かと思っていて、カッコつけた名前なのかなと思っていましたけどね・・・ちょっとどうだろう。
安くて、早くて、いい会社だと思ってはいるが、このネーミングはねぇ。近畿ということは、やはり創業は大阪で、その大阪を大事にしているのでしょうけど。

私だったら、もうちょっと分かりやすく、 “がってん、お湯の助” とか・・・まぁ、いいか。
何はともあれ、振り返ってみて、給湯器が壊れたら、まずは修理にお願いしてみて、そこで直るようなら、それでOKだし、ダメなら、交換するお店を探していくという流れは正解だったじゃないですかね。