給湯器Q&A
給湯器が動かない・電源が入らない時の原因と対処法を解説

給湯器が動かない、または電源が入らないときは、まず落ち着いて原因を切り分けることが大切です。
コンセントの抜けやブレーカーの作動、ガス栓の閉鎖、配管の凍結など、ちょっとした原因で動作しないケースも少なくありません。
一方で、内部の安全装置や経年劣化による不具合の可能性もあるため、正しい手順で確認・対処することが重要です。
この記事では、「電源が入らない」「水は出るがお湯が出ない」「水もお湯も出ない」といった状況別に、考えられる原因と具体的な対処法をわかりやすく解説します。
この記事を通して、給湯器が動かないトラブルにも冷静に対応し、安全で快適な暮らしを取り戻すためのポイントを学びましょう!
目次
【状況別】給湯器が動かない原因と対処法

給湯器が動かない原因はさまざまですが、状況に応じた確認や対処が必要です。
ここでは、「電源が入らない場合」「水は出るけどお湯は出ない場合」「水もお湯も出ない場合」の3つに分けて具体的な原因とその対応策をご紹介します。
電源が入らない場合
給湯器の電源が入らない場合、特に電気類の確認が重要です。
以下では、電源が入らない原因ごとに具体的な解決方法を解説します。
電源コンセントが抜けている
給湯器の電源が入らない場合、まず電源コンセントがしっかり差し込まれているか確認してください。
掃除や他の家電の使用時に、コンセントが意図せず抜けてしまうことがあります。このような些細な原因でも、給湯器が動かなくなることがあります。
しっかりと差し込んでも電源が入らない場合は、別のコンセントに差し替えるか、コンセント自体の故障が疑われます。その場合は、電気業者に相談することも検討してください。
ブレーカーが落ちている
ブレーカーが落ちている場合も、給湯器が動作しなくなる原因になります。
特に停電や過剰な電力使用時にブレーカーが作動することがありますので、配電盤を確認してください。
ブレーカーが落ちていた場合は、安全に確認の上でスイッチを上げ直してください。
ただし、再度ブレーカーが落ちる場合は、電気容量の問題や電気回路の不具合が考えられるため、その際はご契約の電気会社や電気業者に相談してください。
安全装置が働いている
給湯器には、異常時に作動する安全装置が搭載されています。
例えば、雷や電圧の異常が発生した際、この装置が作動して電源を遮断することがあります。この場合、給湯器のリセット操作を行うことで復帰できる場合があります。
取扱説明書を参考に、適切なリセット方法を試してください。
ただし、何度試しても復帰しない場合や、安全装置が再度作動する場合は給湯器自体の故障が疑われるため、メーカーや給湯器の交換業者に相談する必要があります。
本体や部品の不具合
長年使用している給湯器であれば、本体そのものや内部部品の劣化が原因で電源が入らなくなることがあります。
特に、給湯器の寿命は10年程度とされており、それを超える期間使用している場合はトラブルが起きやすくなります。
この場合、業者による部品交換や本体の修理、さらには新しい給湯器への交換が必要になる場合があります。また、保証期間内であれば、メーカーのサポートを利用することも検討しましょう。
水は出るけどお湯は出ない(お湯にならない)場合
水は出るのにお湯が出ない(お湯にならない)場合、ガスや給湯器の状態に異常が生じていることが原因の可能性があります。
ここでは主な原因とその対処法について解説します。
ガスの元栓が閉まっている
ガス給湯器が動かない主な原因の1つにガスの元栓が閉まっていることがあります。
給湯器はガスを燃焼させて熱を作り出す仕組みですが、元栓が閉じられているとガスが供給されず、給湯器が正常に動作しません。
特に清掃や点検の際に誤って元栓を閉めたまま忘れてしまうことがあります。
対処法としては、まずキッチンやガス元栓の場所を確認し、元栓が開いているかチェックしてください。
元栓が閉まっている場合はハンドルを回して開けることで問題が解決することがあります。それでも動作しない場合は、ガス会社や給湯器の交換業者に相談しましょう。
給湯器のガス栓が閉まっている
給湯器本体に設置されているガス栓が閉まっている場合も、お湯が出なくなることがあります。
このガス栓は通常、給湯器のすぐ近くか本体内部に設置されており、点検や清掃後に閉め忘れることがよくあります。
対処法として、給湯器周辺を確認しガス栓が閉まっていないか確認してください。
ガス栓が閉じている場合はゆっくりと開けてください。
開ける際に異常が見られる場合や、お湯がすぐに出ない場合は、安全を考慮してガス会社や給湯器の交換業者に相談することをお勧めします。
ガスの供給が停止している
ガスの供給が停止していると、給湯器に必要な燃料が届かず、お湯が出なく(お湯にならなく)なります。
このトラブルは特にガスボンベを使用している場合や、ガス遮断器が作動した場合に起きやすいです。
また、ガス会社による緊急停止作業が行われているケースも考えられます。
対処法としては、まずガスメーターの表示をチェックし、「ガス供給停止」を示すサインが出ていないか確認してください。
もしガスメーターの遮断スイッチが作動している場合は、復帰操作を行います。
それでも復旧しない場合やガスボンベが空の場合は、ガス会社に連絡して支援を仰ぎましょう。
給湯器の配管が凍結している
気温が低い季節には、給湯器の配管が凍結し、点火せず動かないことや、湯側の蛇口から何も出てこないことがあります。
水が通る給湯配管が凍ってしまうと、お湯だけでなく水も流れなくなることがありますが、軽度の場合は水は出る状態となることがあります。
対処法として、凍結した配管を自然に解凍するのを待つ方法が安全です。
凍結防止のためのヒーター機能がある給湯器の場合は電源を確認し、通電を維持してください。
ただし、無理にドライヤーや熱湯を使用して配管を温めるのは危険です。重大な損傷が発生する可能性があるため、メーカーや給湯器の交換業者といった専門業者に依頼することをお勧めします。
水もお湯も出ない場合
水もお湯も出ない場合は、給湯器の問題だけでなく、水道や配管全体のトラブルも考えられます。
ここでは、水やお湯が出ない場合の原因を「1箇所のみの場合」と「複数箇所の場合」に分けて解説します。
1箇所のみ湯が出ない
もし1箇所だけ湯が出ない場合、その箇所の蛇口や配管の不具合が原因の可能性があります。
給湯器自体が故障しているわけではなく、該当の蛇口やその付近の配管が詰まっていることが原因かもしれません。
例えば、蛇口内部にゴミや錆が詰まったり、水栓金具の老朽化によるトラブルが原因です。
この場合は、まず蛇口のフィルター部分を取り外し、汚れや詰まりがないか確認してください。
それでも改善しない場合は、配管内部の詰まりが考えられるため、水道業者への修理依頼が必要です。
また、水道の元栓が正しく開いているかも併せて確認するとよいでしょう。
複数箇所で湯が出ない
家中の複数箇所で湯が出ない場合は、給湯器そのものの問題や水道全体のトラブルが疑われます。
原因として多いのは、「断水」や「水道元栓の閉鎖」、または「給湯器の電源が入っていない状態」です。
特に寒冷地では、給湯器や配管内の凍結が原因となる場合もあります。
まずは水道メーター部の元栓が開いていることを確認し、断水情報などを地域の水道局に問い合わせてみましょう。
また、給湯器の電源スイッチやコンセントが正常であるかをチェックし、必要に応じてリセット操作を試みてください。凍結が疑われる場合は、自然解凍を待つことが重要です。
配管や給湯器を外部から強制的に温める行為は、機器を破損するリスクがあるため避けてください。
給湯器が動かない時にやってはいけないこと

給湯器が動かない際には、適切な対処が故障の悪化を防ぐ鍵になります。
ここでは、注意すべき行為や避けるべき対処法について解説します。
自分で給湯器を分解する
給湯器が動かない場合でも、自ら分解する行為は避けるべきです。
まず第一に、安全面でのリスクがあります。内部には電気回路やガスが流れる部分があり、不用意にいじると火災や感電の危険性が高まります。
また、分解によって製品保証が無効となる場合が多く、メーカーや業者による無償修理の対象外になる可能性があります。
さらに、法律的にはガス設備の取り扱いには資格が必要であり、無資格でいじることは違法となる場合があります。
最後に、誤った作業によってさらに状態を悪化させ、大きな修理費用が発生するリスクもあります。
給湯器が故障していると思われる場合は、必ずメーカーや給湯器の交換業者といった専門業者に相談してください。
凍結している配管をドライヤーやお湯で温める
寒冷地では給湯器の配管が凍結し動かないことがありますが、不適切な対処は事態を悪化させることになります。
凍結した配管をドライヤーや熱湯で直接温めると、配管が破損する原因となります。特に熱湯をかけると急激な温度変化によって配管が割れるリスクが高まります。
また、ドライヤーの使用も火災のリスクや電気トラブルを引き起こしかねません。
給湯器が凍結した場合は、自然解凍を待つことが推奨されます。
迅速な対処が必要な場合は、配管専用の凍結防止ヒーターやタオルを使用する方法もありますが、基本的にはメーカーや給湯器の交換業者といった専門業者の助けを仰ぐのが安全確実です。
賃貸住宅なのに直接メーカーや設備業者に連絡をする
賃貸住宅で給湯器が動かなくなった場合、すぐにメーカーや設備業者に直接連絡をするのは避けるべきです。
通常、賃貸住宅では給湯器の修理や交換は管理会社やオーナーが対応する責任を負っています。
直接業者に依頼した場合、その費用を自己負担しなければならなくなる可能性があります。
特に、修理のタイミングや業者の選定について賃貸契約で定められている場合があり、これを無視するとトラブルに発展することもあります。
まずは賃貸契約書を確認し、管理会社や大家に状況を伝えましょう。そして、指示を受けた上で適切な対応を進めることが重要です。
どうしても給湯器が動かない場合の対処法
給湯器が動かないときは、原因を特定して対処することが大切です。
しかし、手を尽くしても問題が解決しない場合があります。ここでは、賃貸、戸建て、マンションの持ち家の場合に分けて、次の手順について解説します。
賃貸の場合
賃貸住宅で給湯器が動かない場合、まずは管理会社や大家さんに連絡をしてください。
賃貸物件では、給湯器の故障や不具合は貸主側の責任で修理されることが一般的です。直接メーカーや設備業者に依頼すると、修理代が自己負担になる可能性があるため注意しましょう。
また、管理会社に連絡する際には、状況を詳しく説明し、動作しなくなった経緯やチェックしたポイント(電源やガス栓の確認など)を伝えることがスムーズな対応につながります。
持ち家(戸建て)の場合
戸建て住宅で給湯器が動かない際には、まず自身で基本的な確認作業を行いましょう。
電源スイッチの状態やブレーカーの確認、ガス栓や水道元栓のチェックが重要です。
それでも問題が解決しない場合は、給湯器メーカーもしくは設備業者に修理を依頼してください。
長年使用している給湯器の場合は、寿命や部品劣化による故障が疑われるため、交換を検討することも必要です。
持ち家(マンション)の場合
マンションにお住まいで給湯器が動かない場合、まず建物の管理規約を確認し、修理や交換の責任が誰にあるのかを把握しましょう。
共用部分として扱われる場合は、管理組合や管理会社に連絡をして、対応を依頼してください。
一方、専有部分に設置されている給湯器の場合は、自身でメーカーや設備業者に修理を依頼する必要があります。
その際には、保証期間が切れているかどうかも確認しましょう。
マンション特有の給湯設備の仕様などもあるため、問題を正確に伝えるよう心がけましょう。
まとめ
給湯器が動かない原因には、電源トラブルやガス供給の問題、配管の凍結などさまざまな要因があります。記事内では、これらの症状別に原因と対処法を詳しくご紹介しました。また、トラブルへの適切な対応策を取ることで、さらなる故障を防ぐことが可能です。
特に、ガス給湯器の電源やスイッチが動かない場合は安全装置やブレーカーの確認を忘れず行いましょう。
定期的なメンテナンスや点検も重要であり、寿命が近い場合には交換を検討することも選択肢のひとつです。
給湯器の不具合が解決しない場合は、メーカーや給湯器の交換業者に早めに相談することをおすすめします。快適な生活を送るための参考になれば幸いです。
きゅうとうきくん
給湯器が動かないときって焦るけど、まずは落ち着いて原因を確認するのが大事だよ。電源コンセントが抜けていたり、ブレーカーが落ちていたりするだけのこともあるんだ。
やかんくん
えっ、そんなことでお湯が出なくなるポ!? ちゃんとささってるか見るだけで直ることもあるんだポね〜。
きゅうとうきくん
それでもダメなときは安全装置が作動している場合もあるから、取扱説明書を見てリセットしてみよう。それでも復帰しなかったら、内部の故障かもしれないね。
やかんくん
なるほどポ!でも冬だと凍結も多いポよね。配管がカチカチに凍ってたらどうすればいいポ?
きゅうとうきくん
無理に熱湯をかけたりドライヤーで温めるのは危険だよ。自然解凍を待つか、どうしても急ぐなら専門業者に頼もう。凍結防止ヒーターがあれば普段からオンにしておくのが安心だね。
やかんくん
ポカポカお湯を守るためには、焦らず落ち着いて確認、そしてプロに相談ポ!
きゅうとうきくん
特に10年以上使ってる給湯器なら寿命の可能性もあるから、修理じゃなく交換も検討するのがおすすめだよ!


