給湯器Q&A
給湯器の水漏れ修理はどうする?自分でできる対処法も解説

給湯器から水が漏れているのを見つけると、「壊れたの?」「自分で直せるの?」と不安になりますよね。
実は、水漏れを放置すると水道代の増加や漏電、一酸化炭素中毒などの危険につながることもあります。
この記事では、給湯器の水漏れの原因・リスク・応急処置・修理や交換の判断基準をわかりやすく解説します。
正しい対処法を知り、トラブルを最小限に抑えましょう。この記事を通して、安心して給湯器の水漏れに対応できるようになりましょう!
目次
給湯器が水漏れする原因

給湯器が水漏れする原因はさまざまで、原因を特定して適切な対応をすることが重要です。
ここでは、代表的な理由について詳しく解説します。これを通じて、早期の修理やトラブル予防に役立ててください。
給湯器の経年劣化
給湯器が経年劣化することは避けられません。
一般的に、給湯器の寿命は約10年とされており、それを超えると部品の摩耗や腐食が進行し、水漏れが発生する可能性が高まります。
特に、配管部分のパッキンはゴム素材でできていることが多いため、長年の使用で硬化やひび割れが生じ、隙間から水が漏れることがあります。
また、内部の主要部品も同様に劣化し、性能や耐久性が低下する点に注意が必要です。
経年劣化は避けられないものの、定期的な点検やメンテナンスを行うことで予防や早期対策が可能です。
給湯器内部の水圧による影響
給湯器内部は適切な水圧を維持して動作していますが、何らかの原因で水圧が異常に高まると、水漏れを引き起こすことがあります。
水圧が加わりすぎると配管や接続部のパッキンに負担がかかり、亀裂や隙間が生じることがあります。
また、水道の元栓周辺に問題がある場合や給湯器自体の調圧機能に不具合がある場合も、水圧の異常が影響して水漏れが進行します。
きゅうとうきくん
こうした事態を予防するためには、定期的な点検とともに水圧調整も怠らないことが重要だよ!
サーモスタットの故障
給湯器内で温度を調整するサーモスタットが故障することにより、水漏れが発生する場合があります。
サーモスタットは適切な温度制御を行うための重要な部品ですが、経年劣化や内部の部品損傷によって機能不全に陥ることがあります。
この故障が起こると、内部で熱膨張や水圧の急激な変化が生じ、配管や接続部に影響を与えます。
また、設定温度が正確に維持されず、凝縮水の発生量が増加して不必要な水漏れを引き起こすこともあります。
サーモスタットの故障を疑う場合は、速やかにメーカーや給湯器の交換業者に点検を依頼しましょう。
排水管の詰まり
排水管の詰まりが原因となり、給湯器から水漏れが発生することがあります。
排水管は給湯器の運転中に発生する排水をスムーズに排出する役割を担っていますが、誤使用や異物の侵入、あるいは内部に蓄積した汚れによって詰まりが生じると、排水が逆流して水漏れにつながる場合があります。
特に、長期間にわたって掃除や点検が行われていない場合、このリスクが高まります。定期的な清掃や異物混入を防ぐ予防策が、排水管詰まりによる水漏れ防止に有効です。
給湯器配管の凍結・膨張
気温が低下する冬季に特に注意が必要なのが、給湯器配管の凍結や膨張です。
寒冷地や気温が急激に下がる時期には、配管内部の水が凍りつき、体積の増加に伴って配管が膨張し、継ぎ目が破損して水漏れが発生することがあります。
また、凍結防止ヒーターが正常に機能しない場合や、給湯器を長時間使用していなかった場合も、このリスクが高まります。
凍結を予防するためには、給湯器の保温対策を徹底し、夜間は水道を少量ずつ流すなどの工夫が必要です。
給湯器の水漏れを放置するリスク

給湯器の水漏れを放置すると、思わぬトラブルや経済的負担を引き起こす可能性があります。
ここでは、その放置による具体的なリスクを解説し、早期対応の重要性に触れていきます。
水道代が高くなる
給湯器の水漏れを放置すると、漏れた水が継続的に使用とみなされるため、水道代が大幅に増える可能性があります。
特に、小さな漏れでも24時間続けば1か月の水道代は予想以上に高騰します。さらに、水だけでなく、場合によっては不必要にガスも消費されることがあり、光熱費全体の負担増につながります。
水道メーターが通常以上に回っている場合、給湯器からの水漏れを疑い、迅速に対処することが重要です。
給湯器の修理や交換を早めに行うことで、無駄な出費を防ぎましょう。
漏電や感電
給湯器の構造には、電気部品が多く含まれています。水漏れがその電気部品に接触すると、漏電が発生する可能性があります。
漏電は、給湯器そのものの故障を引き起こすだけでなく、場合によっては感電の危険を伴います。特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭では非常に深刻なリスクとなります。
故障やエラーが生じた場合には、早めに電源を切り、ガス栓や水道栓を閉めた上でメーカーや給湯器の交換業者に連絡することを推奨します。安全を第一に考え、放置しないよう意識しましょう。
一酸化炭素中毒
給湯器には燃焼により一酸化炭素が発生する構造があります。
通常は安全に排出されますが、水漏れによる機器の故障が起きた場合、この排出機能が損なわれることがあります。
その結果、室内で一酸化炭素が発生・蓄積し、中毒を引き起こすリスクが高まります。一酸化炭素中毒は無臭で気づきにくく、最悪の場合、生命に関わる事態にもなり得ます。
こうしたリスクを未然に防ぐためにも、給湯器の水漏れが確認できた際には速やかに対処することを心掛けましょう。
建物の損傷
給湯器からの水漏れを放置すると、漏れた水が建物の床や壁に浸み込み、構造的な損傷を引き起こす可能性があります。
例えば、木材が腐食する、コンクリート部分が劣化するなどの問題が発生します。これにより、修理が必要な部分は給湯器だけでなく、建物全体に広がる場合があります。
また、特に水が染み込んだままの状態が長く続くと、カビの発生や悪臭の原因にもなり、生活環境にも悪影響を与えます。
水漏れを早めに修理することで、大規模な補修費用を未然に防ぐことができます。
下階への漏水トラブル
集合住宅などで給湯器の水漏れが発生すると、下階の住人にまで被害を及ぼしてしまうことがあります。
漏れた水が下階の天井や壁に浸み込み、シミや剥がれを引き起こし、場合によっては下階住人の家財にも影響を及ぼします。
このような場合、修理や賠償の費用負担が増えるだけでなく、近隣住民とのトラブルに発展する可能性も高まります。
特に賃貸物件では、管理会社や大家への連絡が遅れることで、余計なトラブルを招きかねません。小さな水漏れでも速やかに対処し、被害を最小限に抑えましょう。
給湯器の水漏れ修理は自分でできる?
給湯器の水漏れが発生した場合、どのように対応すればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、給湯器は自分で修理してよいのか、そして給湯器の水漏れ時の応急手当ての方法をご紹介します。
給湯器は絶対に自分で修理しない
給湯器に水漏れが発生しても、自分で修理することは避けましょう。
理由としては給湯器内部にはガスや電気を使用する複雑な構造があり、誤った修理を行うと安全性を損なうリスクがあるためです。
特に漏電や感電、一酸化炭素中毒などの重大な危険が考えられます。また、自己修理によってメーカー保証や修理業者による保証が受けられなくなる可能性もあります。
給湯器の水漏れはメーカーや給湯器の交換業者に任せることが最善の解決方法です。
まずは水漏れの原因を可能な範囲で確認し、安全確保のために水道やガスの栓を閉めた上で、信頼できる修理業者に相談することをおすすめします。
応急手当ての方法
給湯器の水漏れ時には、修理業者が到着するまでに以下の応急手当てを行うと被害を抑えられることがあります。
水道の元栓を閉める
水漏れが続くと無駄な水道代がかかるため、まずは元栓を閉めて水の流れを止めてください。
電源を切る
漏電や感電の可能性を防ぐため、給湯器本体の電源をオフにします。また、制御装置などのエラー表示があれば記録しておきましょう。
漏れている箇所を確認する
給湯器本体や周辺配管の状態を目視で確認し、漏れの原因や箇所を把握しておきましょう。修理業者に伝える際に役立ちます。
これらの方法で被害を最小限に抑えた後は、速やかに専門業者に点検や修理を依頼することが重要です。
特に原因がわからない場合やエラーが出ている場合は、早急な対応が必要となります。
給湯器の水漏れ修理の連絡先
給湯器の水漏れが発生した際、適切な連絡先を知っておくことが、迅速な対応につながります。
ここでは、ご自身の住宅タイプに応じて連絡すべき場所を解説します。
以下では、賃貸、戸建て、マンションの場合に分けて詳しく説明します。
賃貸の場合
賃貸住宅で給湯器の水漏れが発生した場合、まずは管理会社や大家さんに状況を報告しましょう。
具体的な連絡先は以下のとおりです。
管理会社
契約時に渡された管理会社の連絡先に電話を入れ、状況を伝えてください。修理業者の手配は管理会社が行うことがほとんどです。
大家さん
管理会社がいない場合や、直接契約している場合は、大家さんに連絡をして修理依頼を相談してください。
緊急駆け付けサービス
賃貸物件によっては、生活サポートサービスが付いていることもあり、夜間や休日でも修理対応が可能です。契約時の資料を確認してください。
管理会社や大家さんの指示に従うことが大切です。
自分で勝手にメーカーや給湯器の交換業者といった修理業者を手配してしまうと、費用負担などの問題が発生する可能性があるため注意してください。
持ち家(戸建て)の場合
戸建ての場合、給湯器の水漏れに対処するための連絡先は自ら選ぶ必要があります。以下の連絡先を参考にしてみてください。
メーカーサポート
給湯器本体のメーカーに連絡することで、保証内容の確認や修理依頼を行えます。製品ラベルに記載されているカスタマーサポート番号を確認しましょう。
給湯器の交換業者
キンライサーのような給湯器交換の専門業者に相談することも選択肢です。
工事を担当した設備業者
給湯器の設置時に工事を行った業者がわかる場合は、直接連絡をするのがスムーズです。特に設置後5~10年以内のケースでは工事保証が適用される可能性があります。
保証期間内であれば、メーカーや給湯器の交換業者からサービスを受ける方が費用負担が軽減される場合があります。
連絡する前に、保証書や取扱説明書をまとめておくとスムーズです。
持ち家(マンション)の場合
マンションで給湯器の水漏れが起きた場合、まずはマンション管理組合や管理会社への連絡を優先することが重要です。その後、具体的な対応手順を確認します。
管理会社
給湯器に関する問題が発生したら、管理会社に連絡してください。共用部分や配管が関与している場合、管理会社が修理業者を手配します。
マンション管理組合
管理組合の指示に従うことで、他の住民への影響を最小限に抑えることができます。
メーカーサポートや修理業者
管理会社の許可を得たうえで、直接メーカーや給湯器の交換業者に修理を依頼できる場合もあります。
マンションでは共用部分と専有部分の修理負担区分が重要です。事前に管理規約を確認し、疑問点を管理会社へ相談しておくと良いでしょう。
給湯器の水漏れの修理と交換の判断方法
給湯器の水漏れが発生した場合、修理と交換の判断基準を理解しておくことが重要です。ここでは、交換を検討すべき場合について具体的にご紹介します。
10年以上使用している場合
給湯器には一般的に約10年の寿命があるとされています。
それ以上使用している場合には、経年劣化による故障のリスクが高まります。
特に、水漏れが頻発している場合は、内部の配管やパッキンが劣化している可能性が高く、修理を繰り返しても問題が完全に解決しないケースが少なくありません。
また、10年以上使用した給湯器は部品の供給が終了している場合も多いため、修理が難しくなる可能性があります。
このため、水漏れ修理を行うよりも新品の給湯器に交換する方が、長期的に見て安全で経済的です。
修理費用が高額になる場合
修理費用が交換費用を上回る、または近い場合は、給湯器を新しいものに交換する方が賢明です。
一般的に、給湯器の交換費用は15万円〜30万円程度が目安ですが、修理費用が5万円以上かかる場合には特に注意が必要です。
また、修理費用が高額になると、その後も別の箇所で故障が発生し、結果としてさらに費用がかさむリスクがあります。
そのため、修理業者に見積もりを依頼し、費用対効果を慎重に比較することが重要です。費用面だけでなく、安全性や使い勝手を考慮した判断を行うようにしましょう。
保証期間が終了している場合
給湯器の水漏れ修理や交換を検討する際には、保証期間の有無を確認することが非常に重要です。
メーカー保証や工事保証がまだ有効であれば、無償で修理や製品交換が受けられる場合があります。
しかし、保証期間が終了している場合は、修理費用が全額自己負担になるため、交換を検討した方が長期的にはコストを抑えられる場合があります。
また、古い機種の給湯器では新しい部品が入手困難な場合や、故障リスクが高い機器を使い続けることで一層のトラブルが起きる可能性もあるため、早めの判断が求められます。
やかんくん
給湯器の水漏れって、ちょっとくらいなら放っておいても大丈夫かと思ってたポ……でも、放置すると危険なんだポね!
きゅうとうきくん
水漏れは水道代が上がるだけじゃなく、漏電や一酸化炭素中毒のリスクもあるんだよ。早めの対応が大事なんだ。
やかんくん
なるほどポ〜。自分で直しちゃダメってのもわかったポ!ガスとか電気を使ってるから危ないポ。
きゅうとうきくん
そういう時は迷わず専門業者へ相談しよう!状況を見て修理か交換かをすぐ判断してくれるよ。