水まわりのお悩み
給湯器の水漏れの原因と対処法を解説

給湯器の水漏れは、パッキンの劣化や配管の老朽化、凍結など、日常的な使用環境が原因で起こることが多いトラブルです。
放置すると給湯器本体の故障や水道代の増加、さらには漏電などのリスクにつながるため、早めの対処が欠かせません。
この記事では、給湯器の水漏れが起こる主な原因や応急処置の方法、修理・交換の判断ポイント、そして再発を防ぐための予防策まで詳しく解説します。
この記事を通して、トラブル発生時にも慌てず対応できる知識を身につけましょう!
目次
給湯器の水漏れの原因

給湯器の水漏れは、経年劣化や設置不良、外部環境の影響などさまざまな要因が考えられます。ここでは、水漏れの主な原因を詳しく解説し、適切な対応につながる情報をお届けします。
パッキン(Oリング)の劣化
給湯器の配管には、水漏れを防ぐためにパッキン(Oリング)というゴム製の部品が使用されています。このパッキンは、給湯器内部の接続部分や配管の接合部に設置されており、経年劣化によって弾力性が失われると隙間が生じ、水漏れの原因となります。
特に、給湯器の使用開始から7〜10年が経過した場合は、パッキンの劣化が進む可能性が高まります。また、高温の水や外的要因による摩耗が劣化を加速させることもあります。
そのため、定期的な点検や使用環境の確認を行い、必要に応じてパッキンの交換を行うことが重要です。
給湯器の配管の経年劣化
給湯器の配管そのものが長期間使用されると、金属部品の腐食やゴム素材の硬化が進行し、漏水を引き起こすことがあります。
特に屋外に露出している配管は、雨や紫外線による影響を受けやすいため、劣化が早く進みやすいです。
給湯器を10年以上使用している場合、配管内部の素材が弱って水漏れのリスクが高まるため、定期的な交換を検討するべきです。
また、水質の影響で内部にスケール(石灰成分)が堆積することも、経年劣化を促進する原因の一つです。劣化を放置すると、さらなる故障のリスクが高まるため、早めの点検が推奨されます。
接続部分の緩み・破損
給湯器の配管の接続部分が緩んでいる場合、そこから水漏れが発生することがあります。
特に設置時に十分な締め付けが行われていない場合や、長年にわたり使用していることで振動や圧力変化により接続部分が緩むことがあります。
また、接続部分そのものが物理的に破損している場合も注意が必要です。このような場合、増し締めを行うことで水漏れが解消する場合もありますが、破損が確認された場合は部品の交換が必要になります。
定期的に接続部分の緩みをチェックし、必要に応じて修理や交換を行うことが水漏れ防止のカギとなります。
凍結による配管の破損
冬場に給湯器の配管内の水が凍結することで、内部が膨張し配管が破損することがあります。この凍結による水漏れは、特に外部に設置された給湯器や配管で発生しやすく、寒冷地では一般的なトラブルです。
凍結が溶けると、破損した箇所から大量に水が漏れる場合があります。
こうした被害を防ぐには、事前に凍結防止ヒーターを設置したり、夜間は給湯器の水を少量流し続けるなどの対策が有効です。
また、凍結してしまった場合は無理に水を流そうとせず、配管の自然解凍を待つことが推奨されています。
高すぎる水圧
家庭内での水道水の水圧が高すぎる場合、給湯器の配管に過度の負担がかかり、水漏れにつながることがあります。
特に新築やリフォーム後で水道管の圧力が適正に調整されていない場合や、水道局が送水圧を変える地域では注意が必要です。
過剰な水圧は配管内に高い負荷をかけ、接続箇所を破損させたり、パッキンの劣化を引き起こす場合があります。
水漏れが発生した場合、水圧調整器(減圧弁)を設置することで水圧を適切な範囲に抑え、問題を解決することができます。
また、定期的に水圧のチェックを行い、過剰な水圧がかかっていないか確認することをおすすめします。
給湯器の水漏れが発生した場合の応急処置
給湯器から水漏れが発生した際は、迅速かつ適切な応急処置が重要です。
ここでは、被害を最小限に抑えるための具体的な対応方法について解説します。
給湯器のリモコンの電源を切る
まず最初に、給湯器のリモコンの電源を切ることが重要です。
水漏れ箇所によっては、水漏れした状態で給湯器を稼働させ続けると、内部の電子部品がショートする可能性があるからです。
また、故障がより深刻化し、修理費用が高額になるケースもあるため、早急に電源を落とすことが推奨されます。
給湯器による事故を防ぐためにも、必ず操作パネルの電源ボタンをオフにしておきましょう。
止水栓を閉める
次に、止水栓を閉めて水の流れを止める必要があります。
給湯器からの水漏れに対しては、給湯器本体に接続されている止水栓、または水道メーター付近にある元栓を閉めるのが有効です。
これにより、水漏れの拡大を防ぎ、水道代の無駄も抑えられます。
なお、各水栓の近くに設置されている止水栓も存在しますが、これは該当の水栓からの水やお湯を止めたい場合に使用されるもので、給湯器からの漏水には効果がありません。
特に集合住宅の場合は、他の住人への影響を最小限に抑えるためにも、適切な止水栓を速やかに閉めることが重要です。
ガスの元栓を閉める
念のため、ガスの元栓も閉めておくことを推奨します。
特に、ガス給湯器の場合はガスで動作しているため、水漏れと同時にガスの漏洩リスクがあるかもしれません。
元栓を閉じることでガス漏れによる火災や爆発のリスクを回避できます。通常は、給湯器やガス機器付近に設置されている元栓を確認し、しっかりと閉めてから他の処置に取り掛かりましょう。
水を受け止める
最後に、水漏れの被害を抑えるために、漏れ出した水を受け止める準備を行います。バケツや雑巾を活用して、水が床や壁に広がるのを防ぎましょう。
特に集合住宅や木造住宅の場合、水が建材に染み込み、二次被害を引き起こすことがあります。
また、適切に水を受け止めれば、後で清掃しやすくなり、修理が完了した後の手間も軽減できます。
給湯器の水漏れが発生した場合の対処法

給湯器から水漏れが発生した場合、迅速に適切な対処をすることで被害を最小限に抑えることが可能です。
ここでは、居住形態ごとに取るべき具体的な対処方法を詳しく解説します。
賃貸の場合の対処法
賃貸住宅で給湯器から水漏れが発生した場合、まず管理会社や大家さんに連絡することが最優先です。賃貸物件では設備の修理責任が所有者側にある場合が多いため、勝手に業者を手配するのは避けましょう。
具体的な水漏れの状況を管理会社や大家さんに伝え、修理の手配を依頼してください。また、修理まで時間がかかる可能性があるため、二次被害を防ぐために止水や漏れた水を清掃する応急処置も大切です。
場合によっては、給湯器の交換が必要になることもあるため、事前の連絡と確認を怠らないようにしましょう。
持ち家(戸建て)の場合の対処法
持ち家の場合は、給湯器のメーカー窓口や購入先の業者へ直接連絡をして修理を依頼することが基本となります。
水漏れの原因によって修理対応が異なるため、配管の状態や漏水箇所を可能な限り確認して伝えることが重要です。
メーカーの保証期間内であれば無償対応が可能な場合もあるため、保証書を確認しましょう。また、水漏れを放置すると内部配管や接続部の損傷が悪化し、修理費用が高くなることがあります。
早めにメーカーや給湯器の交換業者といった専門業者に相談し適切な修理を行うことで、さらなる被害を防ぐことができます。
持ち家(マンション)の場合の対処法
マンションの持ち家で給湯器から水漏れが発生した場合は、管理組合や管理会社に連絡するのが適切です。
給湯器や関連設備が共有部分に該当する場合、修理費用が管理費から補填されることがあるため、自己判断で修理を進めるのは避けましょう。
特に配管の内部漏水や共有設備の破損が原因の場合、他の住戸にも影響が及ぶ可能性があるため、迅速な報告が重要です。
管理組合や管理会社の指示に従い、適切な業者を手配してもらい、修理を進めるようにしましょう。また、修理中に発生する水漏れ被害を防ぐために、応急処置も併せて行ってください。
給湯器からの水漏れの予防方法
給湯器からの水漏れは、適切な予防策を講じることで未然に防ぐことができます。
ここでは、定期的な点検や凍結防止対策、交換時期の把握について詳しく解説します。
定期的な点検を行う
給湯器の水漏れを防ぐためには、定期的な点検が重要です。
メーカーや給湯器の交換業者による専門的な点検に加え、自分で行える簡単な確認方法もあります。例えば、配管の接続部分に水滴が溜まっていないか、配管にひび割れや傷がないかを目視でチェックすると良いでしょう。
また、給湯器本体の下部からの滴下がないかも確認してください。
さらに、定期点検を依頼する際には、10年以上使用している場合は交換を検討する旨を相談すると安心です。定期的な確認が、漏水や重大なトラブルの発生を未然に防ぐポイントとなります。
冬場の凍結防止対策
冬の寒冷期には、配管内部が凍結して破損することが水漏れの原因になりやすいです。
凍結防止のためには以下の対策を取りましょう。
- 給湯器本体や配管に断熱材や保温チューブを巻き付ける
- 湯水配管に配管用ヒーターを設置する
- 配管上に水抜きが容易に出来る設備をする
- 厳しい冷え込みの前に給湯器の水抜きを行う
特に、温暖地域でも突然の冷え込みが浸水トラブルにつながる場合があるため、油断は禁物です。また長期不在時には、必ず水抜きを徹底し、凍結に備えてください。
これらの対策を実施しておくことで、凍結による漏水を防ぐことが可能です。
給湯器の交換時期を把握する
給湯器の寿命を正確に把握することも、給湯器の水漏れを予防する一環です。一般的に、給湯器は約10年が交換時期の目安とされています。
それを過ぎると、パッキンやゴム製部品が劣化し、水漏れが発生する可能性が高まります。給湯器のメーカーや購入履歴を確認し、交換時期を見逃さないように注意しましょう。
また、使用頻度が高い場合は寿命が短くなる可能性があるため、5~7年を目途に定期点検を行い、必要であれば早めに交換を検討してください。
交換時期をしっかり管理することで、給湯器の安全かつ快適な使用を長く続けることができます。
まとめ
きゅうとうきくん
ややや?困ったなあ。
やかんくん
きゅうとうきくん、どうしたの?なんだか困った顔をしているポ。
きゅうとうきくん
ぼくから水が漏れているんだ…。
やかんくん
ポポポッ!大変だ!!どうしよう?
きゅうとうきくん
やかんくん、大丈夫だよ。そんなときは慌てずに、どこから漏水しているか、目で見て確認しようね。
やかんくん
パイプから水がポタポタたれているポ。
きゅうとうきくん
電源と水道の元栓、ガスの元栓を閉めようね。まずは安全を確保しよう。
やかんくん
そうだポ。事故になったら大変なんだポ。じゃあ、ぼくが修理してあげるんだポ。
きゅうとうきくん
だめだめ。やかんくん。水漏れは修理や交換が必要だから、プロの業者さんに連絡しようね!
やかんくん
危ないから、自分で分解や交換するのはやめるんだポ~。


