給湯器Q&A
給湯器がガス臭いと感じたらやるべきこと!原因や対処法も解説

「給湯器からガスのような臭いがするけれど、これは大丈夫なのか…?」
そんな不安を感じたことはありませんか。給湯器の異臭は、ガス漏れや不完全燃焼といった重大なトラブルの前兆である場合もあり、正しい知識と落ち着いた対処が欠かせません。
本記事では、給湯器がガス臭いと感じたときにまず行うべき対応や、考えられる原因、やってはいけない行動、さらに臭いの種類別に考えられる故障原因まで、丁寧に解説します。
目次
給湯器がガス臭いときにやるべきこと

給湯器がガス臭いと感じる場合、まずは安全確保が最優先です。
給湯器やガス機器の使用を中止し、適切な換気を行った上で、ガス会社に連絡することが重要です。
屋内の給湯器がガス臭い場合
屋内で給湯器からガスの臭いを感じたら、迅速な対応が必要です。
火気を中止しつつ、換気を行い、ガス漏れの懸念がある場合にはガス会社への連絡が必須となります。
給湯器や火気の使用を中止する
屋内で給湯器がガス臭いと感じたら、最初に行うべきはすべての火気の使用を即座に中止することです。
コンロや給湯器のガスを使った機器だけでなく、喫煙などの火を扱う行為も避ける必要があります。
火気を使用するとガス漏れが続いている場合、引火の危険が高まります。
まずは危険を広げないために給湯器を停止し、他のガス機器も使わないようにしましょう。
この初期対応が安全を守るための最も重要なステップです。
換気をする
次に行うべき対応は、しっかりと換気を行うことです。
窓を2か所以上開け、風通しを確保してガス臭い空気を屋外に逃がします。
ただし注意が必要なのは、換気扇や電化製品を使用しないことです。
電化製品のスイッチを入れることで火花が発生し、ガスに引火するリスクが高まるためです。
手動で窓を開放することで、部屋内のガス濃度を低下させ、安全な空間を確保しましょう。
ガスの元栓を閉める
換気を終えたら、家のガス元栓を閉めることを忘れないでください。
ガス漏れの原因が特定されていない間は、ガスの供給を遮断することが重要です。
元栓がどこにあるか事前に確認しておくことで、緊急時にも迅速に対応できます。このステップを行うことでガスの供給が停止し、さらなる漏洩を防ぐことができます。
ガス会社へ連絡する
ガス漏れや異臭の恐れがある場合には、すぐにガス会社へ連絡してください。
専門知識を持ったスタッフが対応し、原因を調査するとともに、必要なら修理を実施します。
ガスの臭いが続く場合や漏れが疑われる際は、自己判断で解決しようとせず、必ずプロに任せることが安全です。
また、この段階では引き続きガス機器の使用を控え、指示に従うようにしましょう。
屋外の給湯器がガス臭い場合
賃貸物件では屋外に給湯器が設置されていることが多く、異臭を屋外で感じるケースがあります。
火気の使用中止や窓の閉鎖を行い、安全を確保した上で速やかにガス会社に連絡してください。
給湯器や火気の使用を中止する
屋外の給湯器がガス臭い場合も、火気の使用を即座に中止してください。
屋内外を問わず火気の使用による事故リスクは変わりません。
特に屋外では風によってガスが拡散し周囲に影響を及ぼす可能性があります。
給湯器の稼働も止め、他の火器類の使用も控えるようにしましょう。
プロパンガスも都市ガスも漏出時の影響は広範囲に及ぶ場合があるので、周囲の安全にも注意を払い、自分だけではなく近隣住民への影響も考慮することが大切です。
部屋の窓を閉める
屋外でガスの異臭を感じた場合、まず部屋の窓を閉めて安全を確保しましょう。
ガスは風向きや周囲の状況により、屋内に入り込むリスクがあります。
特にプロパンガスは空気より重く、低い窓やドアの隙間から屋内に侵入しやすいため注意が必要です。
窓を閉める際も火花が発生しないよう、電源を使用する換気扇の操作などは控えましょう。
ガスが室内にこもるのを防ぐことは、自分や家族の安全を守る重要な対策です。
ガス会社に連絡する
屋外設置の給湯器がガス臭い場合も、まずはガス会社に連絡しましょう。
ガス会社はガスの専門家として迅速な対応を行い、安全確認や修理作業を行います。賃貸物件では大家さんや管理会社に報告する必要がありますが、修理や調査自体はガス会社が対応するため、最初にガス会社への連絡を優先するのが賢明です。
また、大家さんへは、ガス会社の対応後に状況を詳しく報告し、今後の対応を相談するようにしましょう。
給湯器がガス臭い原因

給湯器からガス臭いと感じる原因には複数のケースが考えられます。
主な原因はガス漏れ、不完全燃焼、プロパンガスの残量不足の3つです。
それぞれに特有の要因やリスクがあるため、正確に原因を特定し、適切な対処を行うことが重要です。ここでは、それぞれの原因と対処法について詳しく解説します。
ガスホースや配管の劣化によるガス漏れ
ガスホースや配管が劣化することで、ガスが漏れ出し、臭いを感じる場合があります。
劣化は長年の使用や環境的な要因によって起こることが多く、放置すると重大な事故につながる可能性があります。
まずは原因を確認し、適切に対応することが求められます。
ガスホースや配管の劣化の原因
ガスホースや配管が劣化する原因には、素材の経年劣化や外部からの物理的なダメージが挙げられます。
特に、直射日光や雨風などによる劣化が進む屋外設置の配管は注意が必要です。
また、不適切な設置やメンテナンス不足も劣化を加速させる要因となります。
ガスホースや配管の劣化の対処法
ガスホースや配管が劣化している場合、点検と修理を早急に行う必要があります。
まず、ガス会社や専門業者に相談し、状況を確認してもらいましょう。
劣化が進んでいる場合は、修理や交換が適切です。
また、定期点検を行うことで、早期発見と事故防止に努めることが重要です。
接続部の緩みや設置不備によるガス漏れ
ガスホースや配管の接続部が緩んだり、設置に不備があったりする場合もガス漏れの原因となります。
このような問題はガス給湯器を新たに設置した際や、長期間点検を行っていない場合に発生することが多いです。早急に確認し、必要な処置を行いましょう。
接続部の緩みや設置不備の原因
接続部が緩む原因には、経年劣化や取り付け時の作業ミスが考えられます。
不適切な設置作業や使用時の振動によるゆるみも原因です。また、専門業者以外が対応した場合、不備が発生するリスクが高くなります。
接続部の緩みや設置不備の対処法
まずはガスの元栓を閉め、安全を確保してから、接続部の状態を確認します。
自分で無理に修理を試みるのではなく、ガス会社や設置業者に連絡して修理を依頼してください。
設置直後であれば、保証期間や施工業者の責任範囲内で対応してもらえる場合もあります。
不完全燃焼によるガス臭
不完全燃焼は給湯器内部で酸素が不足し、ガスが完全に燃えきらない場合に発生します。
この状態では異臭だけでなく、一酸化炭素が発生するため、非常に危険です。
健康被害を引き起こす可能性もあるため、早急な対応が必要です。
不完全燃焼の原因
不完全燃焼の原因は、給湯器内部への空気供給量の不足や、内部部品の故障による燃焼不良などが挙げられます。
また、給湯器が古くなり、燃焼効率が低下している場合も不完全燃焼が起こりやすくなります。
不完全燃焼の対処法
不完全燃焼が疑われる場合は、まず給湯器の使用を止め、換気を十分に行いましょう。
その後、ガス会社や専門業者に連絡し、点検や修理を依頼してください。
不完全燃焼が続くと健康被害を引き起こす恐れがあるため、放置せず速やかに対応することが重要です。
ガスの残量不足【プロパンガスの場合】
プロパンガスを使用している場合、ガスボンベの残量が不足していると、ガス臭を感じやすくなることがあります。
ガスの供給量が減少すると、臭い成分が濃縮されるため、ガス漏れではないのに臭いを感じるケースがあります。
ガスの残量不足の原因
ガスの残量不足の主な原因は、ガスボンベの消費が進んでいることや、供給過程での一時的な不安定さです。
また、定期的なガス補充を行っていない場合や、使用量が予想以上に多かった場合にも起こりやすいです。
ガスの残量不足の対処法
ガスの残量が不足している場合は、プロパンガス業者に連絡し、早急に補充を依頼してください。
また、ボンベの残量を常に把握するために、残量確認用の機器を取り付けることや、定期的な補充計画を立てることも有効な対策です。
給湯器がガス臭いときにやってはいけないこと
給湯器がガス臭い場合、誤った行動が重大な事故につながる可能性があります。
安全を確保するためには、適切な対処を行うことが重要です。
不必要なリスクを避けるため、以下の行動を控えるようにしてください。
給湯器の使用を続けてしまう
給湯器がガス臭いと感じた場合は、直ちに使用を中止する必要があります。
使用を続けると、ガス漏れが悪化する可能性や、不完全燃焼が原因で一酸化炭素中毒の危険性が高まります。
特にガスの異臭が室内に充満している場合、安全を確保するために速やかに使用を停止してください。安全点検や修理はガス会社や専門業者に依頼しましょう。
安全対策を最優先に、自己判断での継続使用は控えてください。
換気扇を回してしまう
給湯器がガス臭い場合、換気扇を回すのは避けましょう。
換気扇を使用する際にスイッチのオン・オフで火花が発生する可能性があり、それが引火の原因となるリスクがあります。
代わりに、窓を開けて自然な換気を行いましょう。この際、できる限り複数の窓を開けることで効率的にガスを外に排出できます。
給湯器付近やガス栓周辺での電気製品の使用も控え、ガスが原因の事故を未然に防ぐ行動を心掛けてください。
火気の使用をしてしまう
ガス臭い場合、火気の使用は絶対に避けるべき行動です。
火気が引火源となり、爆発事故や火災を引き起こす重大な危険性があります。
たとえごく短時間であっても、火を使うことは厳禁です。また、タバコの火なども危険なため外で吸うなど、注意が必要です。
全ての火気を確実に消し、ガス給湯器が異常を起こしている場合は速やかに専門業者やガス会社に連絡することが適切な対処法です。
自分で修理しようとする
ガス給湯器がガス臭い場合、自分で修理を試みるのは非常に危険です。
設備や配管を誤って操作すると、ガス漏れがさらに悪化することや、火災や爆発といった大事故を引き起こす可能性があります。
また、専門的な知識や道具がない状態で対応することは、正確な原因を特定できず、状態を悪化させるだけです。
ガス漏れや異臭を感じた場合は速やかにガス会社や専門業者に連絡し、適切な修理対応を依頼してください。安全確保が最重要です。
給湯器がガス臭い以外の臭いの原因
給湯器から異臭がする場合、その原因にはさまざまな要因が考えられます。
「生臭い」「酸っぱい」「焦げ臭い」などの臭いが発生する際には、故障や使用環境の影響がある可能性があります。ここでは臭い別に原因と対処法を解説します。
生臭いにおいがする場合
給湯器から生臭いにおいがする場合、原因の多くは給湯器内部の水垢や汚れが溜まって腐敗していることです。
また、給水配管内に古い水が滞留している場合にも発生します。
特に長期間使用されていない給湯器では、このような現象が起きやすくなります。
対処法としては、まず給湯器内部を洗浄することが重要です。
専門業者に依頼して清掃やメンテナンスを行いましょう。また、使用前に数分お湯を流し、新鮮な水を循環させることも効果的です。
普段から定期的にメンテナンスすることで、生臭いにおいの発生を防ぐことができます。
酸っぱいにおいがする場合
酸っぱい臭いがする場合は、配管内部や給湯器内部に細菌が繁殖し、不快な臭いを放っている可能性があります。
特に水質が影響している場合や、長期間使用していない給湯器では起こりやすい現象です。
対処法としては、給湯器専用の除菌剤を使用したり、配管を清掃したりすることで細菌を除去することが効果的です。
さらに、普段から給湯器や配管内部の定期的なメンテナンスを行い、清潔な状態を保つことが必要です。
また、地域の水質による影響が著しい場合には、水質改善フィルターを設置することも検討しましょう。
焦げ臭いにおいがする場合
焦げ臭い臭いがする場合、最も注意が必要です。
この現象の多くは給湯器内部での過熱や電気系統の故障が原因となっています。
配線がショートしていたり、部品の不具合によって異常加熱が起こり、焦げた匂いが発生したりする可能性があります。
対処法としては、すぐに給湯器の使用を中止し、電源を遮断してください。
その後、専門業者に点検と修理を依頼しましょう。
焦げ臭い場合は重大な故障につながる恐れがあるため、自己判断での操作や放置は厳禁です。定期点検を受け、不具合を未然に防ぐことが大切です。
まとめ
給湯器が「ガス臭い」と感じた場合は、直ちに原因を特定し適切な対処を行うことが重要です。
ガスの臭いの原因には、配管や接続部の劣化によるガス漏れ、不完全燃焼、プロパンガスの残量不足などが考えられます。
また、屋内外どちらであっても、給湯器や火気の使用を中止し、換気やガス元栓の締切など安全確保の行動が必要です。その上で、必ずガス会社へ連絡し、専門業者に点検や修理を依頼することが推奨されます。
給湯器の寿命や異常兆候を定期的に確認し、早めの対応とメンテナンスを心がけることで、故障やトラブルを最小限に防ぐことができます。
迅速かつ冷静な対応は、事故防止と安全確保の基本ですので、適切な対策を講じて安心して給湯器を使用してください。
やかんくん
ガス臭いと感じたら、まずは給湯器や火を使うのをやめるのが基本だポ!
きゅうとうきくん
そうだね。そのあと窓を開けて自然換気。ただし換気扇や電気製品は使わないのが大事だよ。
やかんくん
それからガスの元栓を閉めるんだポ!元栓の場所は普段から確認しておくと安心だポ〜
きゅうとうきくん
そのうえで必ずガス会社に連絡しよう。自己判断で修理しないことが一番の安全対策だね!
やかんくん
もし屋外の給湯器からガス臭がしたら、家の窓を閉めて室内に入らないようにするのも大事ポ!
きゅうとうきくん
そうそう。原因はガス漏れや不完全燃焼、配管の劣化などさまざまだから、必ず専門業者に点検を頼もう。